
内科・咳・むくみ・花粉症・アレルギー
内科・咳・むくみ・花粉症・アレルギー
咳喘息は喘鳴や呼吸困難がなく、咳のみの症状になります。
咳は就寝時、深夜、早朝に悪化する傾向があります。
誘因としては風邪、冷気、運動、喫煙、雨天、花粉、会話などがあり、季節性があることが多いです。
咳止めは無効か症状を悪化させてしまいます。
喘鳴を伴わない咳が3週間以上続き、気管支拡張薬が有効な場合に簡易診断とします。
①〜⑦全てを満たす。(簡易基準:①と⑤を満たす)
アトピー咳嗽の咳は就寝時、深夜、早朝に悪化する傾向があります。
誘因としてはアレルギー反応を起こしうるハウスダスト、花粉、カビなどや喫煙、PM2.5、風邪、冷気、雨天、会話、運動などが上げられます。
気管支拡張薬は無効であり、抗ヒスタミン薬やステロイドが有効です。
アトピー素因:喘息以外のアレルギー疾患の既往、末梢血好酸球増加、血清IgEの上昇、特IgE陽性、アレルゲン皮内テスト陽性
咳喘息 | 気管支拡張薬(+吸入ステロイド)、ロイコトリエン受容体拮抗薬 |
---|---|
アトピー咳嗽 | 抗ヒスタミン剤(+吸入ステロイド) |
副鼻腔気管支症候群 | マクロライド抗菌薬の少量長期投与、去痰薬 |
胃食道逆流症 | プロトンポンプインヒビター、胃腸機能改善薬 |
感染後咳嗽 | 咳止め、去痰薬、ステロイド、EAT |
咳が長引く場合、その背景には様々な原因が隠れている可能性があります。市販薬や風邪薬でなかなか改善しない場合は一度ご相談ください。
むくみとは、皮膚の下に余分な水分が溜まった状態のことを言います。
体内の水分は細胞内と細胞外に分かれており、むくみは細胞外液(血液や組織間液)のバランスが崩れ、水分が細胞と組織の間に溜まることで起こります。
むくみは、毛細血管から細胞の間に流れ出る水分が多くなったり、毛細血管やリンパ管へ吸収される水分が減ることによって起こります。
では、どんな時にそれが起こるのかというと、多くは血液の循環が悪くなったときです。とくに脚は心臓より下にあるので重力の影響で血液が心臓に戻りにくく、ふくらはぎの筋ポンプ作用と静脈の逆流防止弁の働きによって血液を心臓に戻しています。しかし、立ったり、座ったりしたまま体をあまり動かさないでいると、ふくらはぎの筋ポンプが働かず足の血液の循環が悪くなります。また、スタイルをよく見せるためにガードルなど窮屈な下着を身につけると血液循環が悪くなり、むくみにつながる場合があります。食べ物では、塩分の摂り過ぎがむくみに直結します。体には塩分濃度を一定に保とうとする働きがあるので、塩分を摂り過ぎるとそれを薄めるために水分を溜め込みやすくなるのです。
ダニやハウスダストなどが原因となる通年性アレルギーは季節に関係なくみれますが、花粉症は一年中花粉が飛散しているわけではないため、季節性アレルギーとも呼ばれています。アレルギー性鼻炎・アレルギー性結膜炎の一種であり、スギやヒノキなどの花粉がアレルゲン(抗原)となって、目のかゆみ・異物感・充血、涙、立て続けのくしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状を引き起こします。
春先はスギ、ヒノキ花粉、夏はイネ科、秋はブタクサなど、季節によって花粉の種類が異なりますが、複数の花粉にアレルギーがみられる方も少なくありません。また、近年は発症が低年齢化しており、以前までは少ないといわれていた小さいお子さんにもよくみられるようになっています。アレルギー性鼻炎があると鼻が詰まって口呼吸になり、風邪もひきやすくなります。鼻炎を放っておくと副鼻腔炎(蓄のう症)や喘息の原因になることもあるので注意が必要です。
花粉症の症状は水のような「鼻水」と、繰り返す「くしゃみ」、鼻づまりが3大主徴です。くしゃみや鼻水などの症状により頻繁に鼻をかむことで、粘膜を傷つけて鼻出血が起こる場合もあります。
目のかゆみを伴うことも多く、かゆくて目をこすったりしているうちに痛みを伴い、ゴロゴロとした異物感を生じることもあります。放っておくと結膜が充血してまぶたが腫れ、目の状態によっては、まぶしく感じたり、涙や目やにが出たり、見えにくいといった症状が現われることもあります。ほかにも咳、喉・皮膚のかゆみ、口の中の腫れ、ひどい場合には頭痛、倦怠感、微熱、下痢、体や顔のほてりなどを伴うこともあります。これらの不快な症状によって、勉強や仕事、家事に集中できなかったり、よく眠れなかったり、イライラしたりするなど、日常生活に支障が出てきます。そのため、花粉症はしっかりと治療して症状を抑えることが大切です。
また、花粉症の人の中には、果物や生野菜を食べた後、数分以内に唇、舌、口の中や喉にかゆみやしびれ、むくみなどが現れることがあります。これは、口腔アレルギー症候群と呼ばれており、花粉アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)と、果物や野菜に含まれるアレルゲンが似ているために起こると考えられています。
血液を採取し試験管内でアレルゲンに対する特異的lgE抗体を検出します。検査したいアレルゲンを13項目まで選択できます。
不特定のアレルゲンへの反応の程度を調べる非特異的IgE検査です。36項目を検査するMAST36、39項目を検査するView39などがあります。
花粉症の治療は、アレルギー性鼻炎に対する治療と同様で、「薬物療法」、「アレルゲン免疫療法」、「手術療法」の3つがあります。また、症状の原因となる花粉のアレルゲンを回避する環境整備も重要になります。
薬物療法では鼻水を抑える抗ヒスタミン薬や、鼻の炎症を抑える点鼻ステロイド薬、鼻づまりを改善する作用があるロイコトリエン受容体拮抗薬などが用いられます。目の症状には、抗ヒスタミン点眼薬などが用いられます。花粉飛散量が増えて症状が悪化してきたら、目のアレルギー性炎症に対して点眼ステロイド薬を用いる場合もあります。これらによって目のかゆみや充血の症状を改善します。
なお、抗ヒスタミン薬は多くの種類があり、人によって効く薬・効かない薬、副作用が強く出る薬・あまり出ない薬というように作用に個人差があります。医師と相談しながら、いくつかの抗ヒスタミン薬を試してみることが有効なこともあります。またアレルギー症状を楽にする漢方薬もあり、抗アレルギー薬と併用することも可能です。
アレルゲン免疫療法は、減感作療法(げんかんさりょうほう)とも呼ばれています。原因となるアレルゲンを低濃度から体内に取り込み、徐々に濃度を高めていき慣れさせることで症状を緩和していく治療法です。アレルギー体質の改善を促す根本的治療として近年注目されています。
皮下注射で行う方法と舌下にアレルゲン(舌下錠)をとどめて行う舌下免疫療法あり、皮下注射は花粉、ダニ、カビなど、舌下錠は日本ではスギ花粉(シダキュア®)とダニ(ミティキュア®)が保険適用になっています。治療期間が3~5年と根気のいる治療ですが、薬物療法で副作用が出るために治療が継続できない方や、薬物療法だけでは症状が抑えられないような方に、この免疫療法が考慮されます。
症状の出やすい時期が予測できる花粉症では、「初期療法」という考え方が適用されます。花粉症は一般的に悪化してから治療を始めると、薬の効果が得られにくく症状もなかなか改善しません。初期療法は花粉飛散時期の2週間程度前から、もしくは症状が少しでも現れた時点で抗アレルギー薬による治療を開始します。早めに薬を使用することで、花粉飛散ピーク時の症状を抑えることができたり、症状が現われる期間を短くできたり、薬剤の使用を少なくできる、といったメリットが期待できます。毎年、花粉症の症状にお悩みの場合は、症状が現われる前に受診されることをお勧めします。
かぜは正式には「かぜ症候群」といって、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳、痰などを主症状とする上気道(鼻やのど)の急性炎症の総称です。発熱、咽頭痛、全身倦怠感、食欲低下などを伴う場合がありますが、発熱はあっても微熱程度で、頭痛や全身倦怠感などの全身症状も軽いという特徴があります。原因微生物の80~90%はウイルスが占めており、粘膜から感染して炎症を起こします。きちんと治さないとその後、気管支炎や肺炎に進行する場合もありますので、治ったと思って無理をせず、完治するまで来院されることをお勧めします。熱を含めた症状の経過をしっかり観察することが大切です。
インフルエンザウイルスによる急性熱性感染症で、A、B、Cの3型があり、通常、寒い季節に流行します。感染を受けてから1~3日間ほどの潜伏期間の後に、38℃以上の突然の高熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、関節痛などが現れ、咳、鼻汁、咽頭痛などの症状がこれらに続き、およそ1週間で軽快します。
主な合併症としては肺炎、脳症が挙げられます。通常のかぜ症候群とは異なり急激に発症し、全身症状が強いことが特徴です。
季節性インフルエンザはいったん流行が始まると、短期間に多くの人へ感染が拡がります。二次感染、合併症の予防のためにも、できるだけ早く受診することが大切です。
胃腸炎のほとんどはウイルス感染(ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなど)で、一部に細菌性(カンピロバクター、サルモネラ菌、腸管出血性大腸菌など)が見られます。ウイルスが付着した料理を食べたり、手指についたウイルスが口に触れたりすることで感染し、冬場、幼稚園や小学校などで集団発生することも少なくありません。症状は下痢、腹痛、嘔吐、発熱が多く、治療は脱水を予防し、症状に合わせた内服薬を服用します。細菌性が疑われる場合には抗生物質を使用することもあります。脱水予防には、自宅で出来る経口補水療法(ORT oral rehydration therapy)が効果的です。
じんましんは皮膚の一部が突然くっきりと赤く盛り上がり(膨疹)、しばらくすると跡形もなくかゆみと皮疹が消えるという特徴があります。たいていかゆみを伴いますが、チクチクとした感じや焼けるような感じになることもあります。発症して6週間以内を「急性じんましん」、それ以上経過した場合を「慢性じんましん」と呼びます。じんましんの治療は、まず原因や悪化因子を探して、それらを取り除く、または避けるようにすることです。アレルギーが原因であれば、原因アレルゲンや刺激を回避します。仕事や勉強などのストレスや不規則な生活を避けることも重要です。薬物治療は、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などの飲み薬や塗り薬が中心となります。
扁桃炎は、のどの奥の左右両側にある扁桃が、細菌などの感染により炎症を起こす病気です。扁桃が赤く腫れ、白い膿を持つこともあります。扁桃炎の症状は、のどの痛み(とくにつばを飲み込むときの強い痛み)、発熱、あごの下や頚部のリンパ節の腫れなどですが、耳や側頭部に痛みが放散することもあります。扁桃炎の治療は、軽い場合はうがい薬、トローチの使用などで改善しますが、炎症が強い場合は、抗生物質、消炎鎮痛剤、解熱剤などを服用する必要があります。
日頃はよくうがいをして、不摂生をしないことが大切です。痛みがある場合は、入浴、飲酒、喫煙は避けましょう。
TOP