腎臓内科
腎臓内科
健康診断で「尿蛋白」「尿潜血」「腎機能(eGFR)が低い」と言われた方へ「自覚症状がないから」と放置していませんか?
腎臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、機能が失われるギリギリまで症状が出ません。
当院では、「高血圧(循環器)」の専門医として、透析を予防するための腎臓管理を行っています。
腎臓は背中の腰のあたりに左右一つずつある、そら豆のような形をした臓器です。
主な働きは「血液のろ過」です。体の中の老廃物や余分な水分、塩分をこし取って「尿」として体の外に出し、体内を常にきれいな状態に保っています。
★ 他にもこんな働きをしています
腎臓が悪くなると、これらの機能が低下し、体中に毒素が溜まったり、高血圧や貧血が進んだりしてしまいます。
「腎臓が悪いなら泌尿器科では?」と思われるかもしれません。
しかし、以下のグラフを見てください。現在日本で人工透析が必要になる原因の第1位は「糖尿病」、第3位は「高血圧」です。この2つで全体の約5割を占めています。

2022年末の統計 日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況
下のグラフを見てください。高血圧による腎硬化症は近年増加傾向が続いています。

慢性透析患者 原疾患割合の推移,1983-2023
原因 1位:糖尿病性腎症
血液中の糖分が高いと、腎臓は無理をして余分に働かされます(過剰濾過)。常に高い圧力がかかり続けることでフィルター(糸球体)が耐えきれずに壊れ、ザルの網目が破れるように蛋白尿が出るようになります。
原因 2位:腎硬化症(高血圧)
血圧が高いと腎臓の血管に常に強い圧力がかかり、動脈硬化を起こします。その結果、腎臓が縮んで硬くなり、機能が低下します。
つまり、腎臓を守るためには、原因となっている「血糖値」と「血圧」の専門的な管理が最も重要なのです。

本来、腎臓のフィルターは、体に必要なタンパク質を外に漏らさないようにできています。
尿蛋白が出るということは、「フィルターの網目が壊れて、大切な栄養が漏れ出ている」ということです。
検診結果の見方
※特に糖尿病をお持ちの方で尿蛋白が出ている場合、腎症が進行しているサインですので、早急な治療強化が必要です。
見た目は赤くなくても、顕微鏡レベルで尿に赤血球が混じっている状態です。
腎臓、尿管、膀胱のどこかにトラブルが起きている可能性があります。
内科的な病気(腎臓そのもの)
泌尿器科的な病気
⚠ 女性の方へ
生理中は検査結果が陽性になりやすいため、生理が終わってから再検査を受けることをお勧めします。「どうせ生理のせいだろう」と自己判断して放置するのは危険です。
eGFR(推算糸球体濾過量)は、腎臓がどれくらい老廃物をろ過できているかを示す数値です。
分かりやすく言うと「腎臓の点数(100点満点)」と考えてください。

| eGFR値 | ステージ | 腎臓の状態 |
|---|---|---|
| 90 以上 | G1 | 正常または高値 |
| 60 〜 89 | G2 | 正常または軽度低下 |
| 30 〜 59 | G3 | 中等度低下 ※ここから「慢性腎臓病(CKD)」と診断されます。治療介入が必要です。 |
| 15 〜 29 | G4 | 高度低下 透析の一歩手前です。専門的な管理が不可欠です。 |
| 15 未満 | G5 | 末期腎不全 透析や移植が必要な状態です。 |
※eGFRが60未満の状態が3ヶ月以上続くと「慢性腎臓病(CKD)」と診断されます。
慢性腎臓病(CKD)は、一度悪くなると元に戻すのが難しい病気ですが、「進行を止める・遅らせる」ことは十分に可能です。
透析を回避するために、当院では以下の治療を行います。
薬物療法 透析を防ぐための「多角的な腎保護治療」
糖尿病・高血圧治療の進化に伴い、「腎臓を守る薬」の選択肢は大きく広がりました。 当院では、SGLT2阻害薬などの最新薬に加え、病状やステージに合わせて以下の薬剤をフル活用し、透析導入の阻止・遅延を目指します。
SGLT2阻害薬(腎臓の過剰な働きを抑える)
ARB / ACE阻害薬(腎臓にかかる血圧を下げる)
ミネラルコルチコイド拮抗薬(抗炎症作用で腎臓の硬化を防ぐ)
※最新薬「ケレンディア(フィネレノン)」対応
ARNI(エンレスト錠)(心臓と腎臓の負荷を同時に取る)
GLP-1受容体作動薬(強力な代謝改善作用)
球形吸着炭(クレメジン)(尿毒素を取り除き、透析を遅らせる)
腎臓の機能が低下している方でも、諦めずに最適な薬剤の組み合わせをご提案します。
減塩と血圧管理

腎臓を守るために最も大切なのは「減塩(1日6g未満)」と「血圧管理」です。
当院では、管理栄養士による具体的な食事指導や、尿検査での塩分摂取量のチェックを行い、無理なく続けられる減塩をサポートします。
検診で「C判定」「D判定」が出たら、すぐにご相談ください。
腎臓機能は、ある一定のラインを超えて悪化すると、元に戻すことができません。
「次の検診まで様子を見よう」ではなく、数値異常が出たその時が、将来の透析を防ぐラストチャンスです。
神戸市灘区・六甲道の当院まで、お早めにご来院ください。
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